ハッカ油が便利だって聞いたことがあるけど、どんなことに使えるんだろう?
虫よけや暑さ対策にはもちろん、消臭・抗菌効果があるので家中のお掃除にも使えます!
最近、ミニマリストをはじめとしたシンプルな暮らしが注目を集める中で、ハッカ油の注目度も高まってきているように感じます。
ハッカ油は実に様々な用途に使えるため、物を多く持ちすぎないシンプルな暮らしにもってこいなアイテムなのです。
虫よけとしての効果は結構知られていると思いますが、実は消臭効果や抗菌効果があったり、食品添加物として食用できたりもします。
「1つ何役」なのか数えきれないほど、暮らしのあらゆる場面でマルチに使えるハッカ油。
「昔ながらのもの」というイメージもありますが、実際に使ってみると、昔から愛されるものにはやはりそれなりの理由があるということを実感させてくれました。
この記事では、ハッカ油についてまるっと理解できるよう、ハッカ油の効果別に使い方を総まとめしました。
ハッカ油とは?
ハッカ油は、「ハッカソウ」という植物から抽出した植物オイルです。
独特の香りと清涼感があり、食品の香りづけやアロマなどとして、身の回りの幅広い製品に使用されています。
「ハッカ」と「ミント」という名称は基本的に同じ意味で使われますが、厳密な分類ではハッカはミントの一種。
ペパーミントなど他のミントとは区別して、「和種ハッカ」と呼ぶ場合もあります。
薬局などで、簡単に手に入ります。
ハッカ油の選び方
ハッカ油にも、商品のタイプがいくつかあります。
自分の使いたい用途に合う商品を選びましょう。
選び方のポイント①食品添加物かどうか
まずは、食品添加物かどうかという点です。
ハッカ油を飲み物に入れたり、お菓子作りに使用したい場合などは、必ず「食品添加物」と明記されているものを選びましょう。
ハッカは植物オイルですが、全ての商品が食用とは限りません。
私が使っている健栄製薬のハッカ油は、外箱に「食品添加物」の文字があり、賞味期限も書かれていました。
食品に使用する場合は、この点を必ず確認しておきましょう。
選び方のポイント②滴下式かスプレー式か
もう一つのポイントは、容器の形状です。
ハッカ油の容器は、大きく分けると2種類あります。
1滴ずつ垂らして使うタイプの滴下式と、直接吹きかけられるスプレー式です。
滴下式 | スプレー式 | |
---|---|---|
メリット | ・価格が安い ・様々な用途にアレンジしやすい | ・直接吹きかけられる ・携帯に便利 |
デメリット | ・単体では使いにくい | ・原液を肌に直接使用NG |
向いている用途 | ・シャンプーなどに混ぜる ・お風呂に入れる ・自作のスプレーや虫よけ | ・網戸の虫よけ ・マスクに吹きかける ・外出時、ハンカチに吹きかける |
私が持っているのは滴下式のタイプ。
小瓶に入っており、1滴ずつ垂らせるように内ブタが付いています。
ただ、出す量の調節は少し難しい気も…。1滴のつもりが何滴も出てしまうことがたまにあります。
しかし、自分でスプレーを作ったり、シャンプーに混ぜたりと、アレンジして使うのにはぴったり。
逆にスプレー式は、使いたい場所に直接吹きかけられるので、自分でアレンジするのが面倒くさいという方に向いています。
ただ、お肌に使いたい場合は要必要!
ハッカ油の原液を直接肌に吹きかけるのは刺激が強すぎるので、虫よけスプレーや制汗剤代わりとしてお肌に使う時は、水で薄める必要があります。
滴下式とスプレー式で、それぞれ向いている用途が違います。主にどんな用途に使いたいかによって選びましょう。
ハッカ油を使用する際の注意点
植物オイルで安全性が高いハッカ油ですが、注意点もあります。
安心して使うために、注意すべき点を知っておきましょう。
まず気を付けたいのは、ペットを飼っているご家庭です。
特に、猫や小鳥やウサギなどはハッカが苦手で、最悪の場合は命に関わることもあるそう。
まだ科学的な裏付けが少ない部分もあるようですが、有害となる可能性があるなら、使わないに越したことはありません。
犬に関しては、ハッカ油を水でしっかり希釈すればダニ除けなどに使えると言われていますが、ハッカ油原液は犬にも危険となるため、使用や保管には注意が必要です。
また、動物のふれあい施設で、マスクにハッカ油を使用した客の入場が制限された事例もあります。
ペットを飼っていない人も、動物に有害となる可能性があることは頭の片隅に入れておきたいですね。
続いて、人間の肌に使う場合ですが、必ず希釈して使いましょう。
ハッカ油原液は刺激が強いため、肌荒れを起こす可能性があります。
希釈したものでも、傷口・目の周り・粘膜などは痛みを感じやすいです。
私はボディケアにハッカ油を使った後、顔に化粧水を塗ったら、手にハッカ油が残っていて、顔面がとんでもなくスース―してしまったことがあります…。
そして、赤ちゃんや高齢者、妊娠中・授乳中の方はNGです。
ハッカ油は人体にとって安全性が高いものですが、神経に影響する作用があるため、抵抗力の弱い人への使用は控えましょう。
最後は保管についてです。
明るい場所に置いておくと、ハッカ油の品質が変わることがあるため、遮光の容器を使用したり、暗い場所で保管したりしましょう。
油なので、引火しないよう火のそばに置かないことも大事です。
また、ハッカ油はポリスチレン(PS)を溶かす作用があるため、ポリスチレン製の容器を使用したり、ポリスチレン製のものに吹きかけたりすることはできません。
注意点については、以下のサイトを参考にさせていただきました。
ハッカ油スプレーの作り方
ハッカ油を活用するために、ハッカ油スプレーはぜひ作っておきたいもの。
肌にも使えるように希釈したスプレーを作る場合は、作り方が2パターンあります。
1つ目は、エタノールを使用するパターン。油であるハッカ油を水に溶け込ませるため、エタノールを使用します。
- 準備材料
ハッカ油……3滴~
無水エタノール……10ml
水……90ml
- 手順1スプレー容器にエタノールを入れ、ハッカ油を垂らして混ぜる
- 手順2水を加えて混ぜる
私は無水エタノールより濃度が低い消毒用エタノールを使ったので、水の分量を少し減らして作りました。
2つ目は、単純に水とハッカ油を混ぜるだけのパターン。油と水なので混ざらず、使用する前によく振る必要がありますが、エタノールが苦手な方にはこちらがオススメです。
- 準備材料
ハッカ油……お好み
水……適量
- 手順1スプレー容器に水を入れ、ハッカ油をたらす
(使う前によく振って使用する)
どちらの作り方でも、ハッカ油を入れる量はレシピによってまちまちですが、少量から試してお好みの量を見つけるとよいと思います。
私は正直、3滴程度では香りがあまり感じられず、結構追加してしまいました(笑)
あと、スプレーの容器の選び方も少しポイントがあります。
私が使っているのは、キャンドゥで買った遮光ビンのスプレー容器です。
大きさもちょうどよく、精油でスプレーを作るのにぴったりだと思います。
ハッカ油の活用アイディア
ハッカ油には、様々な特性や作用があります。
ここからは、ハッカ油のそれぞれの特性ごとに、それを活かした使い方の例をご紹介していきます。
ハッカ油の特性①清涼感のある独特な香り
ハッカ特有の清涼感のある香りは、人間にとっては心地よいですが、虫にとっては苦手な香りです。
この特性を活かし、虫よけとして使用できます。
香りを活かした使い方アイディア
- 小皿などに数滴垂らし、害虫の通り道に置いておく
- ハッカ油スプレーを網戸に吹きかけておく
- 虫よけスプレーを自作する
- ワセリンなどに混ぜて虫よけバームを自作する
- アロマディフューザーを使ったりハンカチに吹きかけたりして、香りを楽しむ
網戸などの虫よけスプレーとして使う場合は原液でもいいですが、肌に使用する場合は水で希釈したものを使いましょう。
純粋にアロマとして、気分のリフレッシュに活用するのももちろんOK。
乗り物酔いした時などにハッカ油の香りをかぐと、気分の悪さが楽になるそうです。
ハッカ油の特性②メントールの冷感
ハッカ油が肌に付くとスーッと冷たく感じるのは、メントールを含んでいるから。
このメントールの冷感を活かせば、夏場の暑さによる不快感も解消できます。
メントールの冷感を活かした使い方アイディア
- シャンプー、ボディソープ、ボディミルクなどに混ぜる
- 暑い時やお風呂上りに、ハッカ油スプレー(希釈したもの)を肌に吹きかける
- 入浴剤としてお風呂に数滴垂らす
- 帽子の内側に吹きかける
- 虫刺されなどのかゆみの緩和に
夏はお風呂に入っても、すぐに汗がダラダラと出てきてしまいますよね。
そういう時こそハッカ油が大活躍! 肌表面がひんやりして、汗を抑えてくれます。
ただ、メントールの冷感はあくまでも体の表面的な冷たさなので、深部の体温を下げる効果はありません。
熱中症に直接の効果はないため、その点は注意が必要です。
でも、暑さによる不快感を取り除くことはできるので、上手に活用したいですね。
それから、メントールによって肌がスーッとすることで、かゆみが感じにくくなる効果もあります。
ワセリンにハッカ油を混ぜたハッカ油バームを作っておけば、かゆい場所にピンポイントで塗りやすいうえに、揮発しやすいハッカ油が肌に留まりやすくなります。
ひんやりするけど、実は血行を促進する効果も!
肩こりや筋肉痛にも効きます。
ハッカ油の特性③消臭効果
ハッカに含まれるメントールには、消臭効果もあります。
家の中はもちろんですが、出先でもスプレーを携帯しておけば、服にニオイが付いてしまった時などにサッとケアすることができます。
消臭効果を活かした使い方アイディア
- ゴミ箱、生ゴミ、排水溝などにスプレーしてニオイ防止
- 玄関や靴のニオイに
- トイレ後の消臭に
- 車のこもったニオイ対策に
- 服の消臭スプレーとして
- 水に食用のハッカ油を垂らしてマウスウォッシュとして
ハッカ油の特性④抗菌効果
消臭作用だけでなく、なんと抗菌効果まであるという万能さ!
掃除などに活用して、菌の発生を抑制しましょう。
抗菌効果を活かした使い方アイディア
- 洗濯のすすぎの際にハッカ油を数滴加え、生乾き臭を予防
- アイロンがけのリネンウォーターとして
- 床やトイレの拭き掃除に
- マスクにスプレーし、菌の予防力UP
マスクにスプレーしておくと、メントールの爽快感で鼻づまりも楽になります。
風邪や花粉症の時に活用したいですね。
ハッカ油の特性⑤食品添加物なら食用OK
「食品添加物」という表記のあるハッカ油なら、飲み物やスイーツ作りに使うことができます。
実は、ハッカ油には胃腸の働きを活発にする作用があるそう。
摂りすぎには気を付けたいですが、胃腸の調子が優れない時にも試してみたいですね。
食用ハッカ油の活用アイディア
- 水に垂らしてフレーバーウォーターに
- お茶、紅茶、お酒にプラス
- アイスに混ぜてチョコミント風に
- 焼き菓子作りにミントの風味付けとして
実際に水に垂らして飲んでみましたが、ハッカ油1滴だけでも香りがしっかり感じられました。
とてもスッキリしていて気分もリフレッシュできるので、眠気覚ましや、仕事・勉強のお供にもよさそうです。
ハッカ油の使い方については、主に以下のサイトを参考にさせていただきました。
我が家のハッカ油活用方法
私のハッカ油活用方法をご紹介します。
我が家で最もハッカ油が活躍しているのは、夏のお風呂場です。
お湯を張った浴槽に数滴のハッカ油を垂らすと、ハッカ油の爽やかな香りが蒸気に乗って浴室内いっぱいに広がります。
暑くて、湯船に浸かるのが億劫な時も、ハッカの香りで快適に入浴できます。
お風呂を上る時は、いつもビオレのお風呂で使うボディミルクを使っていますが、これにもハッカ油をちょい足し。
ミルク1プッシュに対して、ハッカ油1滴で十分です。
これを体に塗ると、お風呂を出た後もひんやり感が続き、汗をおさえてくれます。
それから、ハッカ油スプレーも活躍中。
肌に使う場合は、制汗剤として汗をかく前後に使ったり、虫よけとして使ったりしています。
おかげで、毎年夏に買っていた液体の制汗剤が必要なくなって、物も減らせるし節約にもなってうれしい限りです。
シャツクール的な感じで、服に吹きかけても使いたいのですが、自作のスプレーだとメントールの量が足りなかったのか、あまりひんやり感じられませんでした。
これに関しては、まだまだ試行錯誤が必要そうです。
あとは、床掃除にも使っています。
ハッカ油スプレーを床に吹きかけながら、ドライシートを装着したクイックルワイパーで拭いていきます。
今まではただのエタノールを使っていましたが、ハッカ油入りのほうが抗菌効果もあるし、害虫も出にくくなるのではと期待しています。
また、ゴミ箱のニオイが気になった際、ハッカ油スプレーを少し吹きかけておいたら、ニオイが消えました。
夏場に使う機会が多いハッカ油ですが、掃除や消臭などには1年中大活躍。
スプレーを1つ作っておくだけで色々と使えるので、家に1つあるととても便利です。
あれこれ物を増やしたくない私にとって、様々な用途に使えるハッカ油は、本当に買ってよかった商品です。
まとめ:ハッカ油を上手に使いこなして暮らしを快適に!
この記事を書くにあたって、ハッカ油の効果と使い方を調べ直しましたが、改めてその使い道の多さにびっくりしてしまいました。
私も十分にハッカ油を活用していると思っていたけれど、ハッカ油の可能性は計り知れませんね。
ハッカ油を1つ買ったことで、夏用の入浴剤や制汗剤や虫よけスプレーは新たに買わなくてよくなったし、ファブリックミストも今後は買わなくていいかなと感じています。
物を減らせるうえに、節約にもなるならば、ハッカ油を活用しない手はありません。
ハッカ油の原液は薬局で簡単に手に入りますが、携帯に便利なロールオンタイプなどはネットのほうが手に入りやすいです。
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