
スポットクーラーって、普通のエアコンと何が違うの?

工事不要なのが大きな魅力! しかし、運転音が大きい点や冷却効率が劣る点など、デメリットもあります。
年々、夏の暑さが厳しくなり、もはやクーラーなしで過ごすのは難しくなってきました…。
そこで、気軽に使えるスポットクーラーを検討している人も多いのではないでしょうか。
我が家でも、必要に迫られて、スポットクーラーを購入しました。
買う前は、工事不要なクーラーというイメージしかなかったですが、実際に使ってみると普通のエアコンとは結構違うことが分かってきました。
というわけで今回は、スポットクーラーのメリットとデメリットや、設置方法などについて、詳しくレビューしていきたいと思います。
スポットクーラーの基本知識
スポットクーラーとは?

スポットクーラーは、壁や窓に取り付けるのではなく、床に置くタイプのクーラーです。
暑い空気は、ダクトを伸ばして窓などから排出する仕組み。
工事が不要ですぐに使えたり、キャスターで移動させられたりするのが大きなメリットです。
一方で、音が大きい、冷却の効率が悪いなどのデメリットも挙げられます。
スポットクーラーの種類
まず、工場や建設現場などのための業務用と、家庭用のものと、大きく2つに分けられます。

さらに、運転中に出る水の処理方法によって、種類があります。
ホースやタンクで排水するタイプと、機械内で蒸発させるノンドレンタイプです。
ノンドレン方式だと、排水ホースを設置したり、タンクの水を捨てたりする手間がかかりません。

冷房だけでなく、暖房機能も付いているものもあります。
アイリスオーヤマのポータブルクーラーについて
私が買ったのは、アイリスオーヤマのIPP-2225Uというモデルです。

アイリスオーヤマ ポータブルクーラー IPP-2225U | |
---|---|
価格 | 49,800円(税込) |
適用畳数 | 約4.5~7畳 |
運転モード | 冷風・除湿・送風 |
重さ | 22kg |
ダクト長さ | 約0.3~1.5m |
窓の高さ | 標準窓:750~1150mm 長尺窓:1150~1450mm |
その他機能 | リモコン付き タイマー おやすみモード 内部洗浄 チャイルドロック |

私は楽天市場で買いましたが、購入時の価格は37,800円でした。
商品レビューを見ると、悪い口コミも結構ありますが、そもそもスポットクーラーというものの特徴を知らずに買ってしまった人が書いたと思われるものが多いです。
このモデル自体が悪いわけではないのでご安心ください。
使って分かったメリット

それでは、実際に使って感じたメリットをご紹介します。
メリット①工事不要
まず1番のメリットは、工事が要らないということ。
工事費用がかからないし、業者さんと日程調整することなく、買ったその日から使い始めることができます。
賃貸などでエアコンが付けられない場合、有力な選択肢になります。
我が家も、賃貸住宅で1部屋だけエアコン穴がなく、スポットクーラーを選ぶことに。
しかも二重窓で、窓用エアコンも無理そうだったため、最後の頼みの綱という感じでした。

管理会社から「穴あけOK」の許可が出たので工事業者を手配しようとしたのですが、穴を開けていい場所を検査するところからやると費用は10万円~との見積りに…。
また、自分で取り付けられる窓用エアコンと比べても、スポットクーラーのほうが設置が簡単です。
窓用エアコンは本体を窓枠に設置しますが、スポットクーラーはダクトを窓から出すだけ。

窓の隙間を埋めるパネルは付けますが、重たい本体を持ち上げる必要がないので、女性1人でも簡単に取り付けられます。
メリット②室外機がない

スポットクーラーは室外機がないので、室外機を置く場所がなくても設置可能。
まぁ、これは窓用エアコンも同じですね。
実際、我が家の場合、エアコンの穴あけ工事自体は許可が下りたのですが、室外機をマンションの通路に置くことがネックになり、最終的にNGとなってしまいました。

室外機を置くと、消防法で定められている通路の幅が確保できなくなるとのことでした。
このように、室外機を置くスペースがなくても、スポットクーラーなら窓からダクトを出すだけで使うことができます。
メリット③移動させられる
他のエアコンとの大きな違いは、移動させられるところ。
電源があって、ダクトから排気できさえすれば、家中のどこでも使うことができます。
本体は重たいですが、キャスターが付いているので簡単に動かせます。
例えば、日中はリビングで使って、夜は寝室で使うということも可能。
また、私が買ったモデルでは除湿と送風の機能もあるので、洗濯物を干しているところまで移動させて乾かすこともできます。
通常のエアコンは部屋ごとに取り付ける必要があるのに対し、スポットクーラーは1台でいろんな場所で使えるのは大きなメリットです。
使って分かったデメリット
メリットがある一方で、デメリットも…。
私が感じたデメリットを3つご紹介します。

買ってから後悔しないよう、あらかじめチェック!
デメリット①音が大きい
まず、初めてつけたときに一番に思ったのは、音が大きいということでした。
まるで飛行機の中にいるかのような、「ゴーッ」という運転音がします。
しかも、通常の壁掛けエアコンなら設定温度に達した後は静かになるのに対し、スポットクーラーは運転中ずっと静かになることはありません。
動画を撮ったので、運転音を聞いてみてください。
(※私がスイッチをONにした時に「ピッ」とはっきり機械音が聞こえるくらいの音量にすると、実際に近い運転音を感じられると思います。)
私はこれをつけっぱなしにしても寝れますが、環境に敏感な夫は寝付きが悪くなったそうです。
夏の夜こそクーラーを活用したいところですが、音に敏感な人はスポットクーラーをつけたまま寝られない可能性があります。
また、かつて実家で窓用エアコンを使っていたことがありますが、やはり窓用エアコンよりも音は大きいと感じます。
スポットクーラーは、ダクトを空気が通る音もするため、直接本体から排気する窓用エアコンより音が大きく感じるのかもしれません。
スポットクーラーも安くないので、できれば買う前に音の大きさを確認しておいた方がいいと思います。

耳栓をする手もありますが、私は逆に耳栓が苦手…。
デメリット②冷却効率△
通常の壁掛けエアコンに比べると、冷却効率はやや劣りそう。
クーラーなので、扇風機とは違って、部屋の温度自体を下げることができますが、冷却に時間がかかるという感じ。
壁掛けエアコンは起動後に一気に冷やして、その後は省エネ運転になりますが、スポットクーラーはずっと一定の強さで稼働します。
どうやらそのあたりの違いが、冷却効率の差につながっているようです。
また、この違いにより、長時間使い続けた場合はスポットクーラーのほうが電気代が割高になることも考えられます。

スポットクーラーは限られた時間だけ使うのが賢い使い方かも。
デメリット③場所を取る
もう一つ、デメリットだと思ったのは、置き場所が必要だという点です。
壁掛けエアコンや窓用エアコンなら、エアコン本体は浮いた状態なので、部屋が狭くなることはありません。

しかし、スポットクーラーは、本体を床に置くスペースや、ダクトを通すスペースが必要です。
そこそこ大きさもあるので、その分部屋は狭くなります。

買ったら、部屋のどこに設置できそうか、あらかじめイメージしておくのがおすすめ。
また、シーズンオフには片付けたいなら、収納場所も必要ですね。
年中通して使いたい場合は、暖房機能が付いた商品もあります。
窓パネルの取り付けについて
買う前に心配だったのが、我が家の窓枠に窓パネルが問題なく取り付けられるかという部分でした。

窓パネルは、ダクトを窓から出したときにできる窓の隙間を埋めるものです。
結論から言うと、取り付け自体は簡単で、無事に設置できました。
外から見ると、こんな感じ↓になっています。(白いのがパネル)

取り付けてみて、1つ気付いた点がありました。
それは、防犯用の格子が付いている窓だと、雨避けカバーが収まらない可能性があるということ。

ダクトの先は、雨が入らないように出っ張ったフタが付いていて、中には虫の侵入を防ぐ網も付いています。
幸い、我が家は二重窓なので、内側のサッシにパネルを取り付けることで、雨避けカバーが格子と干渉しないように設置できました。
ただ、最初に外側のサッシに付けようとした際、この雨避けカバーが格子にぶつかってしまって焦りました…。
というわけで、機種にもよりますが、もし窓に格子がある場合はご注意を。
最悪、雨避けカバーを付けられなくても、パネル自体は設置できるので、雨避けと虫除けだけDIYでなんとかすれば、スポットクーラーを使えはすると思います。
気になるポイントQ&A
では、Q&A形式で、気になる点についてお答えしていきます。
質問をクリックすると答えが表示されます。
扇風機やサーキュレーターとは違い、熱い空気を外に排出するので、部屋の温度自体を下げることができます。
しかし、壁掛けエアコンに比べると、涼しくなるまでに時間がかかります。
できなくはないかもしれませんが、廊下が非常に暑くなってしまいます。
ダクトを触るだけでも熱く感じるほど、排気はかなりの温度です。
基本的には、窓から屋外へ排気するのがよいと思います。
はい、窓の鍵は閉まらなくなります。
しかし、私が買ったモデルでは窓の内側に貼り付けるストッパーが付属していました。
これを付けると、内側からは開けられるけど、外からは開けられなくなります。


もしない場合は、つっぱり棒などをストッパーにする手も。
我が家の二重窓では、外側と内側と、どちらのサッシにも取り付けられました。

ただ、格子と干渉しないよう内側のサッシに付けたところ、上の画像のように、網戸を閉めきれなくなりました。
これだと、窓を開けて過ごしている時に虫が入り放題なので、現在なんとか対応策を考え中です…。
まとめ:エアコン取り付けができない部屋の救世主!
スポットクーラーは、壁掛けエアコンや窓用エアコンと比べると、どうしても劣る点が多いです。
もし設置できるのであれば、壁掛けエアコンにしたほうがいいのは間違いありません。
ただし、壁掛けも窓用も設置できない場合は、スポットクーラーが唯一の選択肢となります。
扇風機では耐えきれず、どうしてもクーラーが欲しい人にとっては、本当にありがたい商品。
我が家は、夫が暑さで体調を崩しやすいため、スポットクーラーという選択肢があって助かりました。
デメリットも把握したうえで、賢く使えば、夏を快適に過ごすのに一役買ってくれるはずです。
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