【柳宗理デザイン】キッチンナイフダマスカス鋼18cmをレビュー!切れ味の違い、使いやすさを徹底検証

キッチン用品
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柳デザインキッチンナイフダマスカス鋼とは?

柳宗理がデザインしたキッチンナイフを、より切れ味が長持ちするダマスカス鋼で作ったものです。

ダマスカス鋼特有の波模様が美しい刃と、継ぎ目なく一体化しているステンレスの持ち手が特徴

持ちやすく、長時間使用しても疲れにくいよう、形状や重さが計算しつくされています。

また、多くの工程が職人の手で行われている、メイドインジャンパンのこだわりの包丁です。

特に、刃渡り18cmのものは野菜から魚・肉まで家庭料理ならこれ1本でOKな三徳包丁なので、今回は18cmをピックアップしてレビューしていきたいと思います。

ダマスカス鋼って何?

悩んでいる人
悩んでいる人

そもそもダマスカス鋼って何なの?

ミサト
ミサト

異なる金属を何層も重ねて鍛錬した鋼材で、ルーツはなんと古代インド!

現代のダマスカス鋼は、異なる金属を何層も重ねて鍛錬し、木目のような波模様を浮かび上がらせた鋼材です。

今回紹介する柳デザインのキッチンナイフダマスカス鋼は、ステンレスを何層にも折り重ねて鍛錬したもので、芯の左右に18層ずつ、すなわち計37層の構造になっています。

ダマスカス鋼の起源は、古代インドまで遡ります。

古代インドで使用されていたウーツ鋼の別称で、シリアのダマスカスが名前の由来

木目のような波模様が特徴

現代のダマスカス鋼はそのウーツ鋼に似せて再現したものですが、本来の製法はいまだ不明なのだそうです。

切れ味がよくさびにくいのが特徴で、今では高級包丁によく用いられています。

柳宗理デザインシリーズについて

柳宗理デザインシリーズは、佐藤商事がデザイナーの柳宗理(やなぎそうり)にデザインを依頼したキッチン・テーブルウェアシリーズです。

柳宗理は戦後日本を代表するインダストリアルデザイナー。テーブルウェアや家具などの身近な商品から、吊り橋やオリンピックの聖火台に至るまで、幅広くデザインを手掛けました。

元々はステンレス製のカトラリーやキッチンツールが中心だった当シリーズですが、今では鉄器、ガラス製品、陶磁器なども加わり、キッチン・テーブルウェアのトータルブランドとして展開されています。

柳宗理デザインシリーズ製品一覧(公式の製品サポートサイトへ移動します)

柳デザインキッチンナイフダマスカス鋼の基本情報

キッチンナイフダマスカス鋼の基本情報を以下の表にまとめました。ここでは刃渡り18cmのものをご紹介しています。

柳デザイン キッチンナイフダマスカス鋼18cm
刀身素材ダマスカス鋼(コバルト合金鋼V金10号、ステンレス鋼)
柄分素材18-8ステンレス
層数37層
全長305mm
重さ155g(※私調べ)
食洗機OK(180度まで)
メーカー希望小売価格16,500円(2021年11月現在)
販売会社佐藤商事
原産国日本

お手入れ方法

普段のお手入れ

①使用後は早めに、食器用洗剤を付けたスポンジで洗い十分にすすぐ。

②洗ったら水分を拭き取る

ダマスカス鋼はさびにくいとは言え、汚れや水分がついたまま放置していると切れ味に悪影響を与える恐れがあります。

使ったら洗って拭くところまでセットで習慣にしましょう。

ミサト
ミサト

我が家では食器は基本的に自然乾燥ですが、このダマスカス鋼包丁だけはすぐに拭いて片付けるようにしています。

研ぎ方

月に1~2回研ぐことで切れ味を維持できます。

公式の製品サポートサイトでは、上の画像のようなロールシャープナーで研ぐか、または自動研ぎ器か専門業者への依頼を推奨しています。

スチール棒や、研ぎ石で挟み込むタイプの簡易式シャープナーは使用を避けます。

詳しくは公式サイトをご参考ください。

我が家では京セラのロールシャープナーを購入しました。

ミサト
ミサト

値段もそんなに高くないし、簡単に研げます!

切れ味を普通の包丁と比較検証

さて、やはり一番の問題は切れ味です。

今回は、我が家にある古い一般的な包丁とキッチンナイフダマスカス鋼でそれぞれ同じ食材を切り、切れ味を比較してみました。

使ったのはこちら!

上が実家から持ってきた、何年も(もしかしたら何十年も…?)使っているごく普通の包丁。それなりに研いでいたし、以前はこれが普通の切れ味だと思って使っていました。

そして下が柳デザインのキッチンナイフダマスカス鋼です。

早速いろいろな食材を切って比べてみましょう。

にんじん(輪切り)

普通の包丁:表面がデコボコしている。
ダマスカス鋼包丁:表面がなめらか。

普通の包丁のほうは、にんじんの硬さゆえ包丁に力を込める必要があり、出来上がった輪切りは表面がデコボコと波打ったようになりました。

下まで真っすぐ力を伝えられないのか、下半分だけ薄すぎて透けているような“失敗輪切り”もたびたび発生。

次はキッチンナイフダマスカス鋼です。

包丁に適度な重みがあり、それほど力を入れなくても包丁の自重で刃が入りやすいです。表面はツヤッと見えるほどなめらかにできました。

力がそんなに必要ないので手も疲れにくいです。

少ない力で、なめらかな表面の輪切りに! 手も疲れにくい。

にんじん(千切り)

普通の包丁:つながったものや極端に細いものが混ざっている。
ダマスカス鋼包丁:太さが均一で切り口もシャープ。

続いて、先ほど輪切りにしたにんじんを千切りにしました。

普通の包丁のほうは、切れずにつながっているものがありました。

元の輪切りの時点ですでに厚さが不均一だったので、千切りにすると極端に細い千切りが発生

これを加熱調理すると、火の通り具合にムラができてしまうでしょう。

一方で、キッチンナイフダマスカス鋼は全体的に太さがそろいました。

切り口のシャープさも際立っています。

これなら均一に火を通すことができますね。包丁の良し悪しは料理の見た目だけでなく、味にも影響するということがよく分かります。

千切り下手は自分の技術不足だけが原因じゃなかった!

切れ味がよいと具材の大きさがそろい、料理のクオリティも向上。

ピーマン(細切り)

ダマスカス鋼のほうは、ピーマンの立体的な形をつぶさずに切れた。

お次は、意外と切りにくいピーマンを細切りにしました。

普通の包丁だと刃が入りにくく、ピーマンを平らにつぶすように上から力を加えて切るしかありません

対するキッチンナイフダマスカス鋼は、表面にスッと刃が入るのでピーマンの立体感を保ったまま切れました。

見えやすいよう細切りを拡大してみると、違いが明確に分かりますね。

普通の包丁は押しつぶすように切ったせいか切り口がガタガタしていますが、ダマスカス鋼のほうは切り口がまっすぐで太さもそろっています

ピーマンの形をつぶさずに切れ、1本1本が美しい細切りに。

豚バラ肉(生)

普通の包丁:赤身の部分がすこしほぐれた。
ダマスカス鋼包丁

次は、お肉の切れ味もチェックしてみましょう。

上の画像は豚バラブロックを縦に切った断面図です。

二種類の包丁で、仕上がりの見た目的な違いは野菜ほどはありませんでした

しかし、切りやすさで言えばやはりダマスカス鋼包丁の勝利です。

普通の包丁はギコギコと前後に何度も動かさないと切れず、そのせいで少し赤身部分がほぐれたようになっています。

そこまで大きな違いではないようにも思えますが、身がほぐれていると加熱した時にそこから肉汁が流れ出てしまいます

肉の繊維を壊さずスパッと切ることができ、肉汁も逃がさない!

鶏むね肉(サラダチキン)

最後は、鶏むね肉で作ったサラダチキンを切りました。

むね肉は繊維が見えやすいので、切れ味の悪い包丁で切ると繊維がモサモサになるのではないかと予想していましたが、意外にも差がない結果に

普通の包丁のほうは断面に切った跡が若干残っており、地層のような模様がうっすら見えます。

でも言われなければ分からない程度の差だし、もう加熱後なので味に影響が出ることも考えにくいです。

切りやすさもそこまで大差を感じませんでした。

最後になって普通の包丁も底力を出してきましたね…(笑)

サラダチキンは、切りやすさ・仕上がり共に意外にも大差なし!

実際に使ってみて感じた魅力

ではここからは、毎日の料理にキッチンナイフダマスカス鋼を使っていて感じることを挙げてみたいと思います。

何より切れ味がバツグン!

先に書いた切れ味比較を見てもお分かりいただけると思いますが、とにかく切れ味がいいんです!

今までは元々使っていた包丁の切れ味が標準的だと思っていたので、この包丁を初めて使った時はあまりの切りやすさに驚きました。

切った野菜の大きさが不揃いなのも自分の料理歴がまだ浅いせいだと思っていましたが、包丁を変えただけで劇的にきれいに切れるようになったんです。

やはり具材の大きさが均一になると料理の味や見た目もランクアップしますね。

お高い包丁は料理上手な人だけが使うべきものではないと気付きました。

持ちやすく疲れにくい

形状が計算しつくされているというだけあって、本当に手が疲れないです。

重さは結構しっかりあるんですが、この重さのおかげで余計な力を込めなくても自然と刃が入るので、結果的に疲れません。

持ち手のステンレス部分は少しザラザラとしたマットな質感になっており、滑りにくいのもありがたいポイント。

刃と柄が一体になっていて衛生的

刃と柄に継ぎ目がなく一体化しているので全体をきれいに洗いやすく、清潔に保つことができます。

包丁は長年使っていると刃と柄の境目だけ色が変わっていることが多いですが、そういう包丁は洗いきれない汚れが少しずつ溜まっているんでしょうね…。

ですが、一体型の包丁は刃から柄までなめらかにつながっているので、洗い残しの心配はありません。

ムダのないシンプルなデザイン

そして最後はやっぱりスマートなデザイン!

全体がステンレスのシルバー一色なのもとてもシンプルで気に入っています

和洋中どんな料理の時もしっくりくるし、時代が変わっても飽きの来ない洗練されたデザインです。

ミサト
ミサト

誰に自慢するわけでもありませんが、「インダストリアルデザインの巨匠・柳宗理がデザインした包丁を使っているんだ!」っていう密かな喜びがあります(笑)

最後に

今回は柳宗理デザインシリーズのキッチンナイフダマスカス鋼をレビューしました。

私は頂き物のカタログギフトでこの包丁を選んだんですが、我ながらナイスチョイスでした(笑)

デザインも使いやすさも大満足なので、これからも大事に使っていきたいと思います。

包丁はきちんとお手入れをすれば一生使っていけるので、一万円以上するお値段でも決して高くないのではないでしょうか? 包丁は毎日使う道具ですしね。

一生ものの包丁をお探しの方がいれば、私はこのキッチンナイフダマスカス鋼をおすすめしたいです。

この記事を書いた人
ミサト

アラサー主婦。
買い物をする時は時間をかけてじっくりと検討したいタイプ。
生活がワンランクアップするような「ちょっといいもの」を、徹底的にレビューしています。

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